2024年6月の歌舞伎座は、中村時蔵家の3世代襲名と中村獅童家の子供たちの初舞台で楽しみな演目がずらりと並びました。
襲名披露ということで、出演者も豪華で楽しみな座組になっています。
お芝居の中で襲名披露口上があり、襲名興行ならではのおめでたいシーンも観られます。
今回は萬屋一門の襲名と初舞台についてまとめてみました。
中村時蔵家の三世代襲名ってどういうこと？
中村萬壽さん、素顔は白髪の素敵な紳士です。
拵えをすると古風な顔立ちと上品な佇まいで、古典や舞踊などオールマイティな現代の立女形（たておやま）の1人、つまりトップクラスの女形の役者さんということです。
その中村萬壽さんは先日まで五代目中村時蔵を名乗られていましたが、今回三世代で同時襲名されるという事で、ご自身と息子、孫が同時襲名することになりました。
そして、五代目中村梅枝さんは初舞台です。
| 五代目中村時蔵 | ⇒ | 初代中村萬壽（なかむらまんじゅ） |
| 四代目中村梅枝（なかむらばいし） | ⇒ | 六代目中村時蔵 |
| 小川大晴（おがわひろはる） | ⇒ | 五代目中村梅枝 |
6月1日から襲名披露興行が始まりましたので、お三方とも新しいお名前で舞台に立たれています。
中村獅童の子供たちの初舞台って何を演じるの？
もうひとつおめでたいのは中村獅童さんのふたりの息子さんが歌舞伎役者として初舞台を踏まれ、役者としてのお名前を名乗ることになります。
| 小川陽喜（おがわはるき） | ⇒ | 初代中村陽喜 |
| 小川夏幹（おがわなつき） | ⇒ |
初代中村夏幹 |
初舞台の演目は「新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎（さかなやそうごろう）」という演目で、中村獅童さんが主役の魚屋宗五郎を初役で勤められます。
その宗五郎家に御使い物のお酒を届けに行く酒屋の丁稚さんが、陽喜さんと夏幹さんの役どころです。
とてもかわいらしいビジュアルが公開されていますし、セリフもかわいいので必見です。
演目と配役
昼の部（午前１１時開演）
上州土産百両首（じょうしゅうみやげひゃくりょうくび）
| 正太郎 | 中村獅童 |
| 牙次郎 | 尾上菊之助 |
| 宇兵衛娘おそで | 中村米吉 |
| みぐるみ三次 | 中村隼人 |
| 亭主宇兵衛 | 松本錦吾 |
| 勘次女房おせき | 市村萬次郎 |
| 金的の与一 | 中村錦之助 |
| 隼の勘次 | 中村歌六 |
義経千本桜（よしつねせんぼんざくら）
所作事 時鳥花有里（ほととぎすはなあるさと）
| 源義経 | 中村又五郎 |
| 傀儡師種吉 | 中村種之助 |
| 鷲尾三郎 | 市川染五郎 |
| 白拍子伏屋 | 尾上左近 |
| 白拍子帚木 | 中村児太郎 |
| 白拍子園原 | 中村米吉 |
| 白拍子三芳野 | 片岡孝太郎 |
妹背山婦女庭訓（いもせやまおんなていきん）
三笠山御殿
劇中にて襲名口上申し上げ候
| 杉酒屋娘お三輪 | 梅枝改め中村時蔵 |
| 漁師鱶七実は金輪五郎今国 | 尾上松緑 |
| 入鹿妹橘姫 | 中村七之助 |
| おむらの娘おひろ | 初舞台中村梅枝 |
| 官女桐の局 | 中村隼人 |
| 官女菊の局 |
中村種之助 |
| 官女芦の局 | 中村萬太郎 |
| 官女萩の局 | 中村歌昇 |
| 官女桂の局 | 中村獅童 |
| 官女柏の局 | 中村錦之助 |
| 官女桜の局 | 中村又五郎 |
| 官女梅の局 | 中村歌六 |
| 烏帽子折求女実は藤原淡海 | 時蔵改め中村萬壽 |
| 豆腐買おむら | 片岡仁左衛門 |
夜の部（午後４時３０分開演）
南総里見八犬伝（なんそうさとみはっけんでん）
円塚山の場
| 犬山道節 | 中村歌昇 |
| 犬村角太郎 | 中村種之助 |
| 犬坂毛野 | 中村児太郎 |
| 犬川荘助 | 市川染五郎 |
| 犬江親兵衛 | 尾上左近 |
| 犬田小文吾 | 中村橋之助 |
| 娘浜路／犬塚信乃 | 中村米吉 |
| 網干左母二郎／犬飼現八 | 坂東巳之助 |
山姥（やまんば）
五代目中村梅枝 初舞台
劇中にて襲名口上申し上げ候
| 山姥 | 時蔵改め中村萬壽 |
| 山樵峯蔵実は三田の仕 | 中村芝翫 |
| 怪童丸後に坂田金時 | 初舞台中村梅枝 |
| 源頼光 | 中村獅童 |
| 白菊 | 梅枝改め中村時蔵 |
| 猪熊入道 | 中村萬太郎 |
| 渡辺綱 | 初舞台中村陽喜 |
| 卜部季武 | 初舞台中村夏幹 |
| 源賢阿闍梨 | 中村錦之助 |
| 平井保昌 | 中村又五郎 |
| 多田満仲 | 中村歌六 |
| 藤原兼冬 | 尾上菊五郎 |
新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎（さかなやそうごろう）
| 魚屋宗五郎 | 中村獅童 |
| 女房おはま | 中村七之助 |
| 丁稚与吉 | 初舞台中村陽喜 |
| 丁稚長吉 | 初舞台中村夏幹 |
| 召使おなぎ | 片岡孝太郎 |
| 鳶吉五郎 | 尾上松緑 |
| 小奴三吉 | 中村萬太郎 |
| 磯部主計之助 | 中村隼人 |
| 菊茶屋娘おしげ | 市川男寅 |
| 浦戸十左衛門 | 坂東亀蔵 |
| 父太兵衛 | 河原崎権十郎 |
| 菊茶屋女房おみつ | 中村魁春 |
【2024年６月】六月大歌舞伎概要
| 公演期間 | 2024年6月1日（土）～24日（月） | |
| 昼の部（開演～終演予定時間） | 11:00～15:16（予定） | |
| 夜の部（開演～終演予定時間） | 16:30～20:06（予定） | |
| 休演日 | 11日（火）、17日（月） | |
| 劇場 | 歌舞伎座 | |
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料金（税込）
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1等席 | 18000円 |
| 2等席 | 14000円 | |
| 3階A席 | 6000円 | |
| 3階B席 | 4000円 | |
| 桟敷席 | 20000円 | |
六月大歌舞伎まとめ
萬屋一門、小川家のおめでたい襲名披露と初舞台のおめでたい興行が歌舞伎座の六月大歌舞伎です。
劇中で襲名のご挨拶があり、昼の部の披露役は珍しく女形でご出演の片岡仁左衛門さんであり、夜の部は尾上菊五郎さんというダブル人間国宝が務められます。
見どころ満載の演目が並んでいますので、是非お出かけいただけたらと思います。
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