喜多村緑郎は歌舞伎役者を辞めたの?現在の所属劇団は?

歌舞伎役者から新派俳優へと転身し、新派の舞台でも歌舞伎の舞台でも活躍する喜多村緑郎さん。最近は新しく『成美組』という演劇ユニットを旗揚げし、さらなる活躍が期待されています。

2024年6月には初夏の新派祭への出演も決まり、ますます楽しみな喜多村緑郎さんの今を追ってみました。

二代目喜多村緑郎プロフィール

喜多村緑郎さん、お名前はきたむらろくろうと読みます。 劇団新派所属の俳優です。

プロフィール

【名前】 二代目 喜多村緑郎
【本名】 神田和幸(かんだかずゆき)
【所属】 劇団新派
【屋号】 緑屋
【生年月日】 1969年1月6日(54歳)
【出身地】 新潟県
【身長】 183㎝
【体重】 74kg
【血液型】 A型
10 【前名】 市川月乃助 市川段治郎

略歴

1988年3月 国立劇場第9期歌舞伎俳優研修修了。

1988年4月歌舞伎座『忠臣蔵』三段目の本蔵家来ほかで本名の神田和幸として初舞台。

1988年7月四代目市川段四郎に入門し、市川段治郎を名乗る。

1994年3月三代目市川猿之助(二代目猿翁)の部屋子となる。

2000年4月5月 新橋演舞場『新・三国志』程昱で名題昇進

2011年12月19日付にて二代目市川月乃助に改名

2016年1月 劇団新派へ入団し

2016年9月新橋演舞場「九月新派特別公演」にて正式に二代目 喜多村緑郎を襲名。

喜多村緑郎は歌舞伎役者?誰の弟子?

喜多村緑郎さんは、市川笑三郎さん、市川猿弥さん、市川笑也さんらと同門の澤瀉屋の一員として俳優としてのキャリアをスタートさせました。当時は歌舞伎役者だったんですね。

一般家庭の出身であったため、国立劇場の歌舞伎俳優研修所で研修を受け、修了後に四代目市川段四郎さんに入門し、後に三代目市川猿之助さんの部屋子になります。

部屋子(へやご)とは、師匠の楽屋への出入りを許され鏡台を並べて芸はもちろんのこと行儀や作法など学ぶ見習いの立場、芸を仕込まれる制度を言います。

三代目猿之助さん主宰の二十一世紀歌舞伎組という歌舞伎集団の一員としても活躍されていました。

なので、喜多村緑郎さんの師匠は四代目市川段四郎さん、三代目市川猿之助さんという事になり、血縁はないもの部屋子として師匠の芸を学んできたという事ですね。

喜多村緑郎さんは、183㎝の高身長で身体能力も高く、イケメンでもあるので、二枚目役、敵役、色悪というかっこいい悪役などを勤められました。

スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』では市川右近(現市川右團次)さんとダブルキャストでタケル・タケヒコを主演する等、花形俳優として活躍されました。

2011年12月に二代目市川月乃助に名前を改められています。

2016年、新派への移籍、しかも喜多村緑郎を二代目として襲名するという事で三代目猿之助師匠へ報告のご挨拶に行った際に、「あなたのままでやりなさい」と言われた言葉が強く胸に残っているそうです。

歌舞伎から新派へとそしてまた歌舞伎と活動の領域を広げている喜多村緑郎さんは歌舞伎役者なのか?誰の弟子なのか?現在はどうしているのかなどをまとめてみました。 良い役者の素養として「1に声、2に顔、3に姿」という言葉がありますが、それを備えている一人が喜多村緑郎さんだと思います。ぜひいちど舞台をチェックしてみてください。

襲名が決まってからの一年は事の重大さに思い悩み、毎日毎日考え抜きました。それでも、旦那(師匠)のところへ襲名のご挨拶に伺いました際に、「あなたは先代の喜多村緑郎にならなくていい。段治郎さん、月乃助さん、あなたのままでやりなさい。そこに名前が乗っかっていくのだから」と言って頂いて。師匠は僕の胸のうちは何でもお見通しなんですよね。喜多村緑郎という名前は、いまや新派の象徴ともいえる名前なので、先代の芸を継ぐのではなく、新派そのものを継ぐことに一番の重きを置けばいいのかなと。その気持ちに至ってからは逆に、あれもこれもやんなきゃいけない!という気持ちです(笑)。   https://spice.eplus.jp/articles/73036

喜多村緑郎は歌舞伎を辞めた?歌舞伎と新派ってどう違うの?

「劇団新派」は、日本の演劇の一派で、始まりは明治時代です。

江戸時代から始まる伝統的な「歌舞伎」とは違う現代劇として発展し、旧派である「歌舞伎」と対比して「新派」と呼ばれるようになりました。

「劇団新派」は、日本人の喜びや哀しみ、情緒などを豊かに表現することが特徴です。歌舞伎のように古典として型がしっかりとあるということでもなく、現代の小劇場演劇でもなく独特のムードを持つ劇団として評価されています。

新派は独自の魅力を持っています。明治のモダンな感じ、大正ロマン、レトロな昭和みたいなキーワードが引っかかる方には新派はおすすめです。歌舞伎の演技がベースとなっている一方で、モダン、ロマン、レトロといったような空気感をまとっているのです。

実際に喜多村緑郎さんは歌舞伎役者である2011年に初めて新派の舞台に立たれていますしその後も何度か出演されています。

現在は歌舞伎界との交流も盛んで、また2022年6月には、坂東玉三郎さん主導で歌舞伎座にて「合同公演」と銘打たれた公演がありました。歌舞伎座に新派の俳優がたくさん出演し、『ふるあめりかに袖はぬらさじ』というお芝居が上演されました。

歌舞伎時代の喜多村緑郎さんは、坂東玉三郎さんのお相手役に抜擢されることも多く、一緒の舞台に立たれることが多かったので、新派に移られた現在も一座されることにあまり違和感を感じません。

また、中村勘九郎さん、七之助さんの中村屋の舞台に参加されることもあるので、広い意味での俳優、役者として歌舞伎の舞台にも立たれるという感じでです。

立つ舞台は変わりましたが、活動の幅が広がったということですね。

喜多村緑郎の現在は?今何してるの?

喜多村緑郎さんは、『成美組 SEIBIES』という演劇ユニットを立ち上げられました。

明治時代に先代の喜多村緑郎さんが新派劇団「成美団」を結成し、それが新派の原型と言われています。「歌舞伎も西洋演劇もなんでもあれ!」と熱き志で立ち上げられた「成美団」にちなんで、『成美組』が立ち上がりました。

喜多村緑郎一門の、一朗さん次郎さん、河合雪之丞さん一門の穂積さん、誠三郎さんの6人で立ち上げられた演劇ユニットです。

2023年12月6日には旗揚げ公演も行われ、皆さんの志が伝わる熱演を拝見してきました。

喜多村緑郎さんが以前に演じられた、エドワードジョルビーの『動物園物語』が上演され、緑郎さんは二役演じる力の入れようで並々ならぬ熱意を感じました。

喜多村緑郎はどこで観られるの?今後の出演予定は?

喜多村緑郎さんの出演情報は以下の通りです。

  会場 公演期間 時間 演目
六月
三越劇場
2024年
6月1日(土)~23日(日)
11:00~

お江戸みやげ
(昼夜同演目)
15:00~

久しぶりに新派の公演への出演となり楽しみです。

喜多村緑郎さんは、「蛍」では本当は善良な男なのに酒癖が悪く身をくずしてしまうかざり職人の鈴木重一という役を、

「お江戸みやげ」では渡辺えりさんふんするお辻が入れあげてしまう役者の坂東栄紫を演じられます。

どちらもかっこいい役なのですよ(*^^)v

喜多村緑郎まとめ

歌舞伎から新派へとそしてまた歌舞伎と活動の領域を広げている喜多村緑郎さんは歌舞伎役者なのか?誰の弟子なのか?現在はどうしているのかなどをまとめてみました。 良い役者の素養として「1に声、2に顔、3に姿」という言葉がありますが、それを備えている一人が喜多村緑郎さんだと思います。ぜひいちど舞台をチェックしてみてください。

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